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武藤 康弘

学科長

武藤 康弘 教授

Muto Yasuhiro

専門分野
考古学 民俗学 文化人類学
キーワード
縄文時代 伝統 祭礼 儀礼 信仰 食文化 少数民族

埋もれた遺跡や忘れられた祭りを発掘

研究分野が広範にわたるため、順に説明します。研究の第一にあげられるのが、考古学の分野です。今まで、旧石器時代の炉跡から縄文時代から弥生時代、古墳時代の住居跡、室町時代の城跡や江戸時代の大名屋敷まで様々な時代の遺跡を発掘し研究してきました。なかでも、縄文時代の衣食住や信仰のあり方については、ここ数年重点的に研究しています。本屋さんに行けば、私の名前が記された本を、歴史学や考古学のコーナーで見つけられると思います。第二にあげられるのが、地域の伝統文化や信仰、伝敵的な祭礼等の民俗学の分野の研究です。奈良の祭礼については、本を2冊まとめました。また、食文化の研究にも重点をおいています。特に、神仏へのお供えには、古の食文化が色濃く残されているので、各地の神社のお供えの研究もしています。第三にあげられるのが、文化人類学の分野の研究です。特に中国の内モンゴル自治区の草原地帯から砂漠地帯に住むモンゴル族の生活文化や祭礼の調査を10年間ほど行いました。現在は、ベトナム北部と中部の山岳地帯に住む少数民族の調査をしています。

担当科目
・文化と民族 ・文化人類学概説 ・縄文・弥生の考古学 ・古墳・中近世の考古学 ・日本の祭礼 春夏秋冬
・信仰の民俗学 ・食の文化誌 ・映像メディア・理論と実践 ・演習Ⅰ・Ⅱ ・卒業論文
所属学協会
日本考古学協会 日本民俗学会 日本文化人類学会
主な業績
【書籍】
考古学分野
『縄文時代の食と住まい』小林謙一編 同成社 2016年 
『講座日本の考古学4 縄文時代下』泉拓良・今村啓爾編 青木書店 2014年  
『総覧縄文土器』小林達雄編 アム プロモーション 2008年 
『縄文時代の考古学5 なりわい食料精算の技術』矢野健一他編 同成社 2007年
『生業の考古学』藤本強編 2006年他多数  

民俗学分野 
『映像で見る奈良まつり歳時記』ナカニシヤ出版 2011年  
『秋篠文化 第十三号 大和の風流芸能』奈良芸能文化協会 2021年
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略歴
1983 年國學院大學卒業、1985 年國學院大學大学院修了、1985 年から87年まで東京大学遺跡調査室調査員、1987年から1999年まで東京大学文学部助手、1999年から奈良女子大学文学部助教授、2011年から2024年まで奈良女子大学文学部教授
学位
博士(文学)〔1998年2月 東京大学 第13209号〕
MESSAGE
2022年秋に、大学の近くの工事現場で地下に埋もれていた古墳(津門大塚町遺跡)が発掘されました。大都会の真ん中で、思いもかけないところから、埴輪や土器を伴って古墳が発掘されたことは、大きな驚きをもって地域に受け入れられました。このように、身近なところに遺跡や、かつて行われていたお祭りの痕跡が残っているかもしれません。このような未知の地域の歴史を掘り起こす喜びを授業で教えていきたいと思います。
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