染織デザインから探る日本の文化
日本の近世から近代にかけて、染織デザインの歴史を研究しています。人が身にまとう衣服にはさまざまな文様が表現されていて、今も昔も変わらないおしゃれに対する意識が感じられます。
残された資料には、完成した衣服のほか、当時の風俗を描いた浮世絵、布を染めるために使われた型紙や染織品の設計図のような図案があり、さまざまな形で染織デザインを辿ることができます。こうした資料などから、なぜこのようなデザインが生まれ、人気を博したのかを調べます。染織デザインを通して当時の人たちがどのような点を「おしゃれ」、あるいは「新しい」と感じていたのかを考えることで、日本文化史の一側面を明らかにしています。
- 担当科目
- ・初期演習Ⅰ・Ⅱ ・文化・歴史研究と情報 ・日本美術史 ・装いの日本文化 ・江戸の風俗と絵画
・意匠・デザインの基礎 ・伝統工芸の保存と継承 ・演習Ⅰ・演習Ⅱ ・卒業論文
- 所属学協会
- 美術史学会、服飾美学会、意匠学会、国際浮世絵学会、EAJS(ヨーロッパ日本研究協会)
- 主な業績
- 【書籍】
・『ニッポンの型紙図鑑』(青幻舎、2020)
・『西川祐信『正徳ひな形』 ― 影印・注釈・研究 ―』(共編著、臨川書店、2022)
【論文】
・「型紙コレクションのデジタル・アーカイブとその効用」(『アート・ドキュメンテーション研究』、22、2015)
・「京都高等工芸学校が明治期に収蔵した画譜および図案集の履歴―産業界から教育機関へ」(『芸術の価値創造―京都の近代からひらける世界』、昭和堂、2021)
・「友禅協会「伊達模様」の募集とその周辺―明治後期・京都における流行創出との関わり」(『デザイン理論』77、2021)
【展覧会・講演】
・「図案家の登場―近代京都と染織図案 III」(企画、京都工芸繊維大学美術工芸資料館、2019)
・「女・オンナ・おんな―浮世絵にみる女のくらし」(監修協力、渋谷区立松濤美術館、2019)
・企画展特別講演会「染色型紙にみるデザインの世界」(三木市立みき歴史資料館、2021)
researchmap
- 略歴
- 立命館大学文学研究科 博士課程後期課程 修了
日本学術振興会特別研究員(RPD、京都工芸繊維大学)
武庫川女子大学 附属総合ミュージアム臨時職員(学芸員)
立命館大学 衣笠リサーチオフィス 学芸員
2023年より武庫川女子大学文学部日本語日本文学科助教
- 学位
- 博士(文学)